京都地方裁判所 昭和41年(手ワ)387号
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕まず、原告主張の(1)(2)の各手形金債権の存否について判断する。
被告が原告主張の(1)(2)の各手形の引受をしたことは当事者間に争いがなく、原告訴訟代理人が本件口頭弁論期日において右各手形であると認められるところの甲第一、二号証を証拠として提出したことにより原告が現に右各手形を所持していることが認められる。ところで、右甲第一、二号証によると、その各第一裏書欄にいずれも「裏書人原告・被裏書人株式会社三和銀行」という記載の現存することが認められるので、いわゆる裏書の連続を欠き、従つて原告は右名手形の権利者としての形式的資格はこれを有しないものといわざるをえないけれども、右各手形を現に所持していること右認定のとおりである以上、特段の事情の認められない本件においては、三和銀行から右各手形の返還を受けることにより実質的に右各手形上の権利を再取得するに至つたものというべきである。そして、原告が右各手形を各満期に支払場所に呈示したことは当事者間に争いがないので、結局原告は被告に対し右各手形に基くその主張の各手形金債権を有するものというべきである。(白石嘉孝)